子育てにおいて、お母さんが先回りして、トラブルを避けてしまったら、社会性が育つことが難しくなります。社会性とは、人との関係を調整する力。他の子どもとけんかをする経験は、自分と違う思いの人と出会って、相手の気持ちに気づける有意義な学びのチャンスです。おもちゃの取り合いで泣くこともあるでしょうが、それも子どもの成長過程で必要な経験です。
3歳頃までは特に、子どものペースや思いを優先してあげましょう。あるがままを受け止めて肯定してもらう経験が、子どもには必要です。自分の思いを大事にしてもらい、心が十分満たされてからでないと、人の気持ちを思いやることはできないからです。子どもがしたいようにさせて、満足するまで 待ってあげましょう。
大人になって人間関係がこじれるのは、幼時期に既に「人との関係を調整する力」の土台が作られますが、お母さんが先回りしてよかれと思って色んなことをするのは「違いを認める力」を育まれてないからです。人間関係がうまくいかない人は、お母さんとの関係を見直すとそこに原因が見つかることがあります。