脚本家・倉本聡さんは39歳まで飛ぶ鳥落とす「もの書き」だったそうです。その頃NHKで大河ドラマを撮影中にADとぶつかり、途中降板という屈辱を味わったそうです。東京大学文学部卒というエリートであった倉本さんが屈辱の日にあったある日「底辺の人生を歩いている」ドラマ「北の国から」を作って、貧しさや不器用、挫折や失敗がいかに大事であるかを作品にされ大ヒット。
学歴や財産ではなく貧しく不器用でも一生懸命生きている「北の国から」は高度成長時代の日本にブレーキとバックギヤが必要なことを教えてくれました。豊かさを与えた代償があることを1981年に既にレッドカードをだした卓越していた先見性には頭が下がります。「森の時計はゆっくり刻む」は立ち止まる勇気を教えてくれます。
「あなたがくだらないと思っている今日は、昨日亡くなった人が、なんとかして生きたかった、なんとしてでも生きたかった。今日なんです。」