青学大の駅伝原晋監督は陸上界の常識にとらわれず、独自路線でチーム上昇チームに導いている。異端を恐れない。原監督は昨年から60回以上の講演会をこなした。ゴルフ雑誌に連載を持ち、ファッション誌にも登場し、自著本も3冊出版。テレビもワイドショーも含め多数出演した。陸上界の人間から「青学は浮かれている」との声も耳に入ったが気にしない。
原監督 ぼくはファーストペンギン。最初にやる人はたたかれますから。ペンギンは群れで行動する。その中で魚を取るため、1番に海に飛び込む勇気あるものをファーストペンギンという。批判に惑わされることはなかった。
チーム組織、練習内容でも常識に挑んできた。 学生寮の掃除当番は1年生だけではない。4年生を含めた全員が担当する。「4年生には“いばるな”と言っている。掃除など嫌なことは進んでやる。それがお兄ちゃんの役目」と原監督。一部の大学では4年生が一番風呂に入り、付け人を与えるところもあるが、4年生への優遇はない。
全体ミーティングでも「1年生だろうが、正しいと思ったことは言いなさい」と学年、実力は関係なく自由に発言させる。下級生が上級生に意見を言うことは珍しくない。体育会の問答無用な上下関係は排除。画一的な指導ではなく、2年前からは独自の体幹トレーニング「青トレ」を導入した。柔軟で自由な発想が組織を活性化。選手に自立心を植え付け、4年生主導の連覇にもつながった。
最後に今問題となっている日大に組織改革を学んでいただきたい・・・