お笑い芸人・中川家(なかがわけ)は、剛(つよし)と礼二(れいじ)による兄弟漫才コンビである。2011年M-1グランプリ初代チャンピオン。
コンビを組んで7年。ようやくレギュラー番組が増えだした矢先、剛(つよし)は”パニック症候群”という病気になってしまった。この病気は人前に出ると吐き気がしたり呼吸が苦しくなったりする芸人にとっては致命的な病気。レギュラーの仕事を失い唯一残った仕事も集中してこなせない状況が続く。電車は「特急から各駅停車」になっていた。
半年がたち剛(つよし)は、才能がある礼二に迷惑を掛け続けている状態が耐えられななってある日電話で「俺、もう辞める」って言った。そしたら礼二が「お前やないとやってる意味が無い。”ゆっくり行こう””」と、言ってくれた。「ゆっくり行こう」 その日も途中下車をして一緒に電車を見送った。
支えるとは「脅しや恐怖政治」ではなく、「必要とされた」「寄り添い」であることを教えられる逸話です。