私の人生の師・金藤晃一先生の名言から紹介します。
旧日本軍の失敗を物語る言葉に「兵隊一流。指揮官三流」という言葉があります。その言葉を聞いて私は、日本軍の兵士が一流だったのは、絶対服従を徹底的に訓練され、文字通り国のために命を献げた兵士が多かったからではないかと考えました。 しかし、その兵士がやがて出世して、自ら考え、判断し、指揮する指揮官になった時、指揮することはほとんど訓練されていないために、策もなければ的確な指示も出せない。
また仮に、部下から的確な策が出されても、それを活かすだけの度量を持っている上官が少なく、ただ精神論だけを振りかざし、無策な命令だけを出していた。結果、いたずらに優秀な兵士を疲弊させ、失ったのも戦争に負けた要因の一つだと思うのです。
「兵士一流。指揮官三流」とは、「指示待ち人間を作り出すことに於いて日本は一流だったけれど、共に考え、的確な指揮ができる人間を育てる上では三流だった」と言い換えることができるのではないでしょうか?
「過去のリーダーの仕事は『命じること』だったが、未来のリーダーの仕事は『聞くこと』が重要になる」とピーター・ドラッカーは言いました。「君はどう思う?」と聞き、的確な指揮のできる部下を育てるのが一流の上司です。