心理カウンセラー佐藤照貴

                  (月〜土曜日9:00〜17:00)

氷が溶けたら春になる

     「氷が溶けると何になる?」の正解は「水になる」でしょう。しかし、「春になる!」「土の中から命の芽吹きを感じる」は間違いでしょうか?私はこんなにも感性豊かで創造性に富んだ子どもらの心を大切にしたいと思います。
   「他の人と横並びでないと許してもらえない」「僅かな違いで排除される」という現代社会を助長するものの一つに、子どもたちが日常的に自分の答えが合っているか間違っているか、○か×かの教育を受けていることがあるようです。合っているか間違っているかくり返している内に、「物事には全て正解と誤りがある。正解は一つで、他のものは誤りである」という考え方を身につける危険性はないでしょうか。

 世の中、○か×で解決できないことの方が圧倒的に多いにも関わらず、正解は一つという考え方に支配されがちな大人社会。このことが、少しの違いでも他の人を排除したり、異なる考え方や意見を持つ人を受け入れられない幅の狭い人間を生み出す要因になっていないでしょうか。「他人と違った自分を認められる」人間になるには、物事の多面性に気づきのある人生観、答えは一つではないという人間観が大切です。

      点数がいい悪い、勝ち組負け組、幸か不幸かという二元論ではなく「みんな違ってみんないい」「お互いを認め合いながら、なおも自分らしく生きる」という考え方をもてたら、前向き肯定的な人生を歩めるのではないでしょうか。