知人が「私はただ聴くしかできない。なんか言おうと思わないし、言えない」と相談業務について語りました。私はこの人は本物だと思いました。多くの人は話を聴いてると、いらない知識をひけらかしたりアドバイスして自己満足に浸ったりするものです。「何も言わない練習」「気持ちを汲む練習」がカウンセラーには必要です。自分の思い通りにしうようとか「治したい」などと不遜なことを考えてはいけません。なぜ?答えはカウンセラーではなく「本人しか知らない・気づけない」のです。
例えば、結婚するとき「Aさんは学歴も高いし財産もあるから幸せになれる」と紹介されても、決めるのは本人です。本人が「学歴がなくても、心が純粋な人の方が好き」と言っているのに、いや「将来財産があれば助かるし、学歴があれば有利」などとアドバイスしても、そのアドバイスは紹介者のエゴに過ぎません。自分のエゴを押し付けて結婚相手を勝手に決めるアドバイスをしてるとしたら、いかにアドバイスが「キモチ」を汲んでないか分かります。
「治そうとするな、分かろうとせよ」「何もしないことを一生懸命する」ことを肝に銘じれば、アドバイスなしで聴く事ができる「本物」に近づきます。本物には善意のラインが見えます。
あなたは結婚相手を他人に決めて欲しいですか?