平成18年、大分県川崎小学校二年生の阿部未来(みく)ちゃんが、児童作文コンクールで最優秀の県知事賞を受賞しました。その作文です。
私は、三歳のころからまゆ毛まつ毛もありません。免疫しっかんによる脱毛症というびょう気だそうです。月に1回びょういんに通っています。先生が「みんなちがってみんないい」という童謡詩人、金子みすゞの詩のお話をしてくれました。先生が「いろんな人がいるんだよ」と言いました。わたしは「みんなとちがってもいい。自分は自分だ」と思いました。
手や足がなくても、人とおなじじゃなくてもいいということです。「なぜかみの毛がないの」と言われてもわかりません。なりたくてなったわけではないからです。かみの毛がなくてもわたしはわたしなのです。でも、三年生になったら、ぜったいなおりたいです。もしも、ほかの人が、気にしていることを言われたり、されたりしているのを見たら、わたしもたすけてあげようと思います。「そんなことはやめて。人はそれぞれちがっていいんだよ」と。