心理カウンセラー佐藤照貴

                  (月〜土曜日9:00〜17:00)

「僕のロッカーの上にあった1万円、どなたか知りませんか。あれは、妻にクリスマスプレゼントを買うためのお金なんです。」(無責任男・高田純次さん)

テレビの「じゅん散歩」ですっかりお馴染みになった 高田純次さんと言えば、今や無責任、適当キャラで大人気。しかし、彼が一番大事にしていたのは奥さんだった。

まだ彼が売れっ子になる前、生活のためにキャバレーでバイトしていた。仕事を終えてロッカー室に入った純次は、仕事着のポケットに入れていて1万円札をロッカーの上に置いて私服に着替えていた。ところが、支配人に呼ばれたため、慌てて着替えて支配人室に向かった。そして戻ってみると、ロッカーの上にあったはずの1万円札がない。床に落ちてしまったのかと、何度も探してみるが見あたらない。

そこで意を決した純次は従業員を集めて涙を流しながら語ったという。 「僕のロッカーの上にあった1万円、どなたか知りませんか。あれは、妻にクリスマスプレゼントを買うためのお金なんです。もし出来心でとってしまったという方がいても、後で探したりしません。僕はしばらく外に出ているんで、お願いですからロッカーの上に戻してくれませんか」。当時の純次さんにとって1万円はかなりの高額である。純次さんはいつも苦労をかけている奥さんをなんとか喜ばせたかったのだ。

しばらくたって彼が戻ってみると、無事1万円は戻っていた。そこで純次さんまた涙を流しながら、奥さんへのプレゼントを買うために急いで職場を後にした。