神は人間に面白い悪戯(いたずら)をしました。それはすべての人間は「口に一番近いのは自分の耳」である、ということです。自分が発している言葉を一番聞いているのが自分。目の前の人をさんざん罵倒(ばとう)してスカッとすると思うかもしれませんが、相手に与えた同じ量の嫌味・ストレスが自分の耳を通してわが身に打撃を与えています。
自分の吐く毎日の嘆き・文句・罵倒に苦しむのは一番たくさんそれを聞く自分自身なのです。理不尽なイライラと怒りが収まらない人は放っておきましょう。じわじわとボディブローのように人生の後半で「病」という形として効いてくるでしょう。
気がついた人は、良き言葉・勇気・励まし・やさしさを周りにあげましょう。「なんだコイツ」の「コイツ」は目の前の人ではなく、「自分に向けている刃」と同じなのです。
「人になしていることは自分になしていること」…耳のあり場所が証明しています。【投げたものが返ってくる】(北川八郎)