「わたし不器用だし…、出来が悪いし…」「だから、私には、何の魅力もない!」そう思い込み、自己嫌悪に陥っている人も少なくないと思います。 しかし「他人より劣っている」=「魅力がない」ということではありません。秋元康さんは、人の魅力についてこう語っています。器用なだけでは、何の魅力もない。むしろ、器用に生きられない「おろかさ」を持っているほうがより人間的なのです。つまり、「おろかさ」は魅力であり、不器用な人ほど好かれる、ということ。
これは心理学の実験でも実証されており、疑いようのない事実のようです。そう言われてみると、AKB48のメンバーも、わざわざ「不器用な女の子」を集めているような気がします。また、秋元さんは、なんでも器用にこなす大島優子さんに対しては、こう言っています。「お前は圧倒的に損だ。スキルが元々高い人間は、普通に変わったくらいでは変わった感じがしない」。『企画脳』秋元康 (著) (PHP文庫)より
器用な人は、多少頑張ったくらいでは魅力を感じない。考えてみると、確かにそうです!少し前に、書籍「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」が映画化され、話題になりました。もしもこれが、「学年トップのギャルが慶應大学に現役合格した話」というのであれば、ぜんぜん魅力がありません。完璧な人間より、少し「どんくさい」ぐらいのほうが、親しみを感じるのでしょう。そして、「不器用なのに、一生懸命がんばっている姿」に対しして、人は心を打たれるのではないでしょうか。「おろかさ」は人間的魅力。短所はそのままで、長所を伸ばしていくほうが良いのです。
長所を伸ばせば 短所は味わいになります。人は長所ではなく、短所で愛されます。