ある高校の先生が万引きした生徒に「万引きは犯罪だ。あれほど何度も言ったのになんでこんなことをするんだ!」と言ったのを聞き、先輩の先生が「万引きは犯罪だという前に、なぜ万引きしてしっまったのかを聞きましたか」と尋ねたそうです。後輩の先生は「そんなことは聞いてません。まず万引きが悪いことを生徒に知らしめねばならない」と応えたそうです。
ここに生徒の尊厳を大事にしてるかどうかの違いがでています。「万引きは犯罪だ」は正論で生徒は百も承知です。尊厳を大事にできる人は「万引きの背景にある生徒の不安や苛立ち」を聞きます。不安や苛立ちを聞くと多くの生徒は「家族に問題があったり、兄弟げんかしたり、友達とうまくいってなかたり・・・」と心の台風という深層を話し出します。その気持ちを受容共感すると初めて「万引きは犯罪だ」を受け入れ反省し二度と万引きはしなくなります。「気持ちを聞いてから正論」が王道です。
目に見えない根っこの気持ちが分からず表面にでてる綺麗な花だけをなんとかしようとしても根本的問題の解決につながりません。世間体ばかり気にして家族の気持ちを考えないのと同じです。誰でも自分のインナーチャイルドに触れたとき思考も行動も変わっていきます・・・