貸金業に20年間勤務されたAさんが、返済をしてもらう極意を教えてくれました。多くは電話で「貸した金を返せ。返せないなら親戚からでも借りて今すぐ返せ!」と怒鳴り威圧的な態度で話すそうです。このパーターンだと1回は返すそうですがその後は返済しないそうです。Aさんはその中にあって怒鳴るどころか、寧ろ穏やかな声で「お金を返せ」ではなく「家族の話や仕事の話をするそうです」。そうすると自分の苦悩や葛藤を話した人は徐々に「Aさんのことを裏切る訳にはいかない。Aさんのためにも返済しようと必死」になるそうです。借りた人は、必死の思いで返済し、完済の回には「どうしても電話の向こうにいるAさんに会いたい」と言って直接事務所にお金をもってくるそうです。一番苦しいときにAさんは琴線に触れる受容共感をしたからです。Aさんの心の重心を下げた真心がお客様の感謝に変わる瞬間です。人間は辛い苦しい気持ちを分かってくれた人のために自分を犠牲にしても行動する証拠です。これは全ての相談業務・人間関係に当てはまる黄金律です。電話の向こうの声や人柄が気になる人でありたいものです・・・
【「こころ」はだれにも見えないけれど、「こころづかい」は見える。「思い」は見えないけれど、「思いやり」は誰にも見えるーそのキモチをかたちに。】(日本公共広告機構=ACのキャッチコピー)