金藤晃一先生のカウンセリングの箴言を紹介します。本当に相談者を心配してるのか?ただ、自分の面子をつぶされたくないのか?が分かる例です。
お話を聞かせていただいてるうちにクライアント(Aさん)が「うちの母は本当に我がままで困りました・・・」と言ったときに陥りがちなのが「いやーお母さんもお年ですからわがままにもなりますよ・・・」とカウンセラーが言ったとしたら、お母さんの味方にはなりましたが、Aさん本人の気持ちは汲んでいません。これだとクライアントは自分の気持ちが置き去りにされて気がすみません。
プロに近づいてくると例えば「Aさんもお母さんのことでご苦労されているのですね・・・」と本人をねぎらうことが必要です。そうするとAさんは「いやー母は母で頑張っているような気もするんですけどね・・・」などと「気づき」始めます。
アマチュアカウンセラーはここで「そうですね。やっとお母さんの苦労に気づいたんですね」と言えば身もフタもありません。「受容の峠」と言うそうですが「お母さんのことをいたわるAさんは優しい方ですね」とあくまでクライアントの味方を貫くと、クライアントは受容共感されたと思い、自分が今することが映像のように浮かんできます。
これぞ受容共感によるカタルシス(浄化作用=魂のバトンタッチ)により、心の洗濯がされ新鮮な気づきが主体的な行動につながっていきます。