心理カウンセラー佐藤照貴

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「恐怖政治」から「自主性」を引き出した監督

   昨年は、アメフト、女子レスリング、ボクシング、体操女子などパワハラ問題が後を絶たなかった。「上意下達」的な服従文化、「言われたことをそのままやっている強権的な学校や組織」がその一因ではないか?
   9連覇している帝京大学ラクビー部の強さの秘訣は、4年生が掃除や雑務をして1年生をプレッシャーから解放できるようにしている。5連覇を目指す箱根駅伝の青山学院大学 原監督のコミュニケーション戦略は「指示を与える」のではなく、徹底的に選手の「自主的な判断」を委ねるスタイルだ。
快進撃が続くサッカー森保ジャパンのコンセプトとは、「選手の話を聴く」。その証拠にジャパンの監督になった時は選手全員に自ら電話をかけたという。本大会まで残り約2カ月前、突然サッカー日本代表監督に就任した西野監督は選手の前の第一声は、「俺は世界のサッカーを知らない。だから世界のサッカーを教えてくれ」と選手を尊重した一言に、選手は「西野監督のために頑張ろうと一致団結」したそうです

    選手育成や部下の教育、子育てでも、相手を下に見て、一方的に自分の考えを押し付けるコミュニケーションでは、相手に「人間としての成長や自主性、モチベーションアップ」を期待できない証拠ではないでしょうか。