北野武(ビートたけし)さんのお母さんのお話。北野さんが芸能界に入って売れるようになった頃、お母さんから「金をくれ」と言われたというんです。それからも何かにつけて法外なお金を要求され、迷惑を掛けたのも事実だから言われたままに出していたそうです。
そして、お母さんの命がもう何日もないという時に北野さんはお母さんから一冊の通帳を渡されるんです。帰りの新幹線の中でその通帳を見た北野さんはビックリ!いままで渡していたお金が全額入金されていた。芸能界は浮き沈みの激しい世界ですから、お母さんとしては息子が売れなくなった時のことを考えて、そっと蓄えておられたのでしょうね。子供は親孝行したいと思っているけれども、親が子を思う気持ちはもっと深い。
道徳の授業の中でそういう話がエピソードとして出てくれば、誰でも素直に皆受け取るはずです。人が人として生きるために大事なことを学ぶのは、本当は英語や数学の学力を高めること以上に必要なことなんですね。